介護医療院では医療・介護両方の分野のサービスを提供しているため、関連する職種が常駐の形で配置されています。快適な介護を受けつつ、万一の時には医療行為も受けることができるわけです。

そんな介護医療院では適切なサービスを提供するために人員基準が設けられています。必ず設置・常駐することが義務付けられている職種が設定されている形なのです。

医療方面では医師と薬剤師がまず挙げられます。薬の処方や注射も必要に応じて日常的に行われるため、医師だけでなく薬剤師も必要とされているのです。なお、介護医療院ではⅠ型とⅡ型の2種類がありますが、Ⅰ型では医師の宿直が義務付けられているのも大きな特徴です。

それからもちろん看護師。医療と介護両方の分野にわたって活躍するだけでなく、両者の橋渡し的な役割も求められています。医師の指示に基づく医療行為と介護スタッフのサポート、入居者のバイタルチェックなどがおもな仕事内容です。

介護方面ではもちろん介護士。ちなみに看護師がⅠ型で入居者6人に対して1人、介護士が5人に対して1人と、介護医療院で活躍している職種の中でももっとも多い人員の配置が義務付けられています。それだけこの2つの職種の役割が重要であるということを意味しているのでしょう。

さらにリハビリ方面のスタッフとして理学療法士、作業療法士、言語聴覚士、日常の食生活を管理する栄養士なども活躍しています。なおリハビリ方面のスタッフには明確な人員基準が設けられておらず「適当数を配置する」形となっています。

こうして活躍している職種と役割を見るだけでも介護医療院ではじつに多彩なサービスが提供されていることがうかがえます。

このように、医療と介護の良いところを集めた介護医療院は、日本の高齢化社会を支えることとなり今後ニーズが高まることは間違いないでしょう。